「6歳の壁」 親の半数が知らないチャイルドシート新常識

未分類2025.9.29

「6歳の壁」 親の半数が知らないチャイルドシート新常識

ドイツのペアレンティングブランド(育児⽤品ブランド)”CYBEX”のトレーディングを担うCTP JAPAN株式会社は、3〜12歳の子どもを持つ親1,000名を対象に、チャイルドシートの使用実態に関する調査を実施しました。小児科医の山中龍宏氏(NPO法人 Safe Kids Japan 顧問)が監修したこの調査では、子どもの安全を願う親の思いと、実際の行動に大きなギャップがあることが明らかになりました。

背景

2024年9月、JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)は、車のシートベルトが身長150cm以上の搭乗者を想定していることから、チャイルドシートの使用目安を「身長150cm未満」に変更すると発表しました。しかし、日本の法制度上の使用義務は「6歳未満」までに限定されており、多くの家庭がこの法律を基準に子供の体格と安全性に関する正しい理解が不十分なまま、チャイルドシートを早期に外してしまうケースが少なくありません。

こうした背景を踏まえ、親がチャイルドシートを外す理由と、「子どもの安全のため身長150cmまで使用すべき」という新たな推奨目安の認識度を明らかにすると共に、今後の啓発活動や制度改善の議論に役立つ知見を得ることを目的とした調査を行いました。

調査結果のポイント

1. 使用率は「6歳」を境に急減

法制度上の使用義務がある「6歳未満」では、約6割の親が「常に使用」していたと回答しましたが、義務がなくなる「6歳を超えて」からは、わずか約2割にとどまりました。多くの家庭が、安全性よりも法制度上の年齢基準を優先している実態が明らかになりました。

2. 卒業理由は「安全」以外が多数

チャイルドシートを卒業させた理由として、「子どもが嫌がったから」や「子の体格に合わなくなったから」といった、安全面とは直接関係のない理由が上位を占めました。

3. 「身長150cm未満」の新基準は浸透不足

JAFが推奨する「身長150cm未満までチャイルドシートを使用」という基準について、「知らない」と回答した人が38.2%に達しました。また、「知っているが、卒業させた」と回答した人も24.7%おり、知識があっても行動に結びついていない層が一定数存在します。

4. 親が求めるのは「事故事例」

チャイルドシートの使用継続を促すために最も必要な情報として、回答者の約半数(48.75%)が「実際の事故事例」を挙げました。具体的なリスクを知ることが、親の行動を変えるきっかけになると考えられます。

5. 8割以上の親は「安全性」を重視

「子どもの安全のためなら、年齢に関係なく150cm未満であればチャイルドシートを使い続けたほうが良いと思うか」という問いに対し、81.3%の親が肯定的に回答しました。この結果は、親の意識が「年齢」よりも「安全性」を重視していることを示しています。

考察と専門家の見解

今回の調査結果は、チャイルドシート卒業の判断が「法制度」や「親の自己判断」に依存しており、本質的な安全基準に基づいたものではない現状を明らかにしました。
チャイルドシート未使用時の危険性・使用による安全性が社会に広く浸透すれば、チャイルドシートの使用率はさらに高まり、子どもたちの命を守る機会も確実に増えていくと考えられます。

NPO法人 Safe Kids Japan 顧問の山中龍宏氏のコメント

「これまで、法律で定められている6歳未満のチャイルドシート使用率は毎年報告されていましたが、6歳以上の使用率のデータはありませんでした。今回の調査で、チャイルドシートの卒業判断が「6歳になったから」「体格に合わなくなったから」という理由が多いことが明らかになりました。自動車に身体を固定するシートベルトとチャイルドシートは、安全のために不可欠な装具ですが、使用方法には違いがあります。150㎝以下の子どもがシートベルトをしていて車が衝突すると、シートベルトが腹部に強く食い込み、実際に死亡例も発生しています。シートベルトの使用に移行するのは「身長が150㎝になってから」です。身長を基準とした判断を心がけていただき、お子さんの大切な命を守る選択をしていただきたいと思います。」

本調査が、チャイルドシートの使用基準を「年齢」から「身長(体格)」へとシフトさせるきっかけとなり、子どもたちの安全を守る意識が社会全体に広がることを願います。

 

注)なお、警察庁と日本自動車連盟(JAF)が共同で実施している「チャイルドシート使用状況調査 2024」は、直接聞き取りによる確認を主な調査方法としています。本調査結果は、アンケートに基づき実施していますが、類似したデータ傾向を示しておりデータとしての信ぴょう性が高いものと判断いたします。(例:6歳未満のチャイルドシートの使用率 78%(JAF)、71%(本調査))

◆ 調査概要

【調査人数】1,000人

【調査期間】2025年6月19日〜7月1日

【調査対象】3~12歳の子を持つ、車所有の親

【調査主体】Freeasy

【調査時期】2025年6月

【アンケートタイトル】お子様に関する意識調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000135228.html

 

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